6:ちょっと変な名無し 2020/8/17 0:1:55 ID:PdGKiLleE7rd
私には一人息子がいます。母親がいない家庭だったので、母親代わりにと思って厳しく育ててきました。
最近の困りごとは、息子がマインクラフトにハマりすぎていることです。しかもオンラインで友達ができたと喜んでいました。
私はネット上で友達をつくるのは良くないと思っています。相手が変な人だったらどうするんですか。
なので先日、ゲームや友達について息子と話し合いをしました。
7:ちょっと変な名無し 2020/8/17 0:2:00 ID:PdGKiLleE7rd
「インターネットで友達をつくるのは危険だ。」と、私はゲームをしている息子のとなりに座りました。息子はマインクラフトで遊んでいて、ジャマくさそうに私を見ました。
『お父さん、また怖い話してビビらせようとしてるんでしょ。』
「え?」私はごまかすように笑いました。
息子には小さい頃からずっと、「夜に外に出たら幽霊に追いかけられるぞ。」「川に近づくと足をひっぱられるんだよ。」など、わざと怖い話をしてルールを守らせていました。一番効果的だったので。
『僕が6歳の時まではお父さんの話を信じてたよ。けど、もう怖くないし、バカみたいって思ってるから。』
「ええ、聞いてよ。インターネットの話は本当に怖いよ? ノンフィクションだし。」
息子は大きなため息をはいたあと、マインクラフトをやめて、私のバカげた話を聞いてくれました。本当に良い息子です。
8:ちょっと変な名無し 2020/8/17 0:2:15 ID:PdGKiLleE7rd
↓以下内容
むかし、Cという少年がいました。少年Cはオンラインゲームに夢中になり、いろんなコミュニティに参加しました。ゲーム内でたくさんの人と話すなかで、CはH23というアカウント名の、10歳の男の子と出会いました。
2人は同じゲームが好きで趣味が合い、すぐに仲良くなり、いろんなオンラインゲームを2人でプレイした。
それから数か月後、CはH23の誕生日が近いことを知り、H23がゲームでずっとほしがっていたレアアイテムをプレゼントしました。
H23は「すごく感激したよ!Cの誕生日にお礼がしたい!すごくカッコいいものを贈るよ!」と、Cに住所を聞いてきました。
CはH23のことを信頼していたから、住所を教えても大丈夫だろうと考えて、
「ほかの人には言わないでね。」と、住所を教えました。
9:ちょっと変な名無し 2020/8/17 0:2:16 ID:PdGKiLleE7rd
私はいったん、話をやめて息子に「それはいい考えだったと思う?」と聞きました。
息子は「もちろんダメに決まってる!」と激しく頭をふっていました。
よかった。意外とちゃんと話を聞いてくれていました。
10:ちょっと変な名無し 2020/8/17 0:2:24 ID:PdGKiLleE7rd
↓続き
少年Cもダメだということはわかっていました。勝手に住所を教えるなんて、絶対に親に怒られると思っていたし、罪悪感や不安がありました。
もし、H23 が変な人だったらどうしよう…、お父さんたちに迷惑がかかるかも…と、ずっと考えてしまいます。
そして翌日の夜、ベッドに入っても不安で眠れなかったので、Cは覚悟して、両親に打ち明けることを決めました。
Cがちょうど起き上がった時、廊下から激しい音が聞こえました。少年Cには赤ちゃんの弟がいて、その泣いている声が廊下に響いていました。
いろいろな音がするなかで、Cは足音が近づいてくるのがわかりました。
父親だと思ったので「ねえ、お父さん?」
Cは緊張しながら、声をかけました。「お父さんに言わなきゃいけないことがあるんだ。」
ドアが開けられ、扉のフチから、父親の顔だけがおかしな角度でひょっこりとあらわれました。廊下は暗く、父親の顔はハッキリと見えませんでしたが、目は別の方向を見ているようでした。
「どうした、C」と父親は返事しましたが、声が違うようです。口も動いていないように見えました。
「大丈夫?お父さん?」とCが聞くと、父親は「うんうん!」と返事をしました。Cはなんだか気味が悪くなって、布団を引き上げます。
「えっと…あの、ママはどこにいるの?」
『ここにいるよ!』母親とは明らかにちがう声で、父親の顔のすぐ下から、またおかしな角度でひょっこりあらわれました。
さらに母親は話します。
『H23 に私たちの住所を教えたんでしょ!あーあ、本当に、教えるべきじゃなかった! あれほど知らない人に個人情報を教えちゃダメだって言ったのに!』
『H23 は本当は子どもじゃなかったのよ。』
『知ってる? H23はさっき、この家に来て侵入して、私たち2人をヤッチャッタのよ!』
そして濡れた服を着ている太った男がドアからあらわれました。2つの頭をもって。
H23は2つの頭を床に落としたあと、ナイフをもってCに近づく。
Cは大きな悲鳴をあげました。
11:ちょっと変な名無し 2020/8/17 0:2:25 ID:PdGKiLleE7rd
私の息子も大声で、こわい!って叫んでました。ちょっと泣いていましたね。
しかし、まだ物語は終わっていません。
12:ちょっと変な名無し 2020/8/17 0:2:36 ID:PdGKiLleE7rd
↓続き
数時間後、Cは叫ぶ力もなく、倒れました。静まり返った部屋のなかに、赤ちゃんの泣き声が聞こえてきます。
H23は別の部屋に赤ちゃんがいることに気づき、喜んでCからナイフを抜き取りました。H23は今まで赤ちゃんには手を出したことがなく、ナイフで刺したら…という想像をしてワクワクしました。
H23 は急いで別室へ行き、赤ちゃんを見つけました。別室は薄暗く、間接照明だけでした。
赤ちゃんの最期の様子をじっくり見たいと思い、H23が赤ちゃんを抱きあげ、別の部屋に連れて行こうとしたときです。
赤ちゃんは抱きあげられると、H23に向けて、にっこりとほほえみました。
H23は不思議なことに、血まみれの手を毛布でふき、赤ちゃんの頬を愛おしそうになでていました。
人をヤッテしまいたい気持ちが消えて、心が柔らかいものに包まれたように温かく感じます。
H23 は部屋から出て、赤ちゃんを家に連れていき、自分の息子として育てることを決めました。赤ちゃんには、ウィリアムという素敵な名前を付けました。
13:ちょっと変な名無し 2020/8/17 0:2:47 ID:PdGKiLleE7rd
話し終えると、息子は目に見えるぐらい震えていました。
うまく息が吸えないみたいで、苦しそうに言いました。
『僕の名前…ウィリアム、なんだけど…』
「もちろん、そうだね。」私はウィリアムにウィンクをして、頭をなでました。
ウィリアムはバッと立ち上がって、階段を駆け上がっていきました。2階から扉が閉まるような音がしたので、きっと泣きながら寝室に入ったのでしょう。
ちょっと怖がらせすぎたかもしれません。
まあ、そういうことも知ったほうがいいですよね。
ネットが危険なのは事実ですから。
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